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檻の中の花 https //www.youtube.com/watch?v=ngfmvvg3uJw Elysion ~楽園への前奏曲~←クリックで前画面に戻る 殺戮の舞台女優『Michele Malebranche』 その生涯には、あまりにも奇怪な謎が多い。 彼女が犯罪史の表舞台に登場する事三度に渡り、 そのいずれもが狂気に満ちた幻想の戯曲として知られている。 (殺戮の舞台女優『Michele Malebranche』 彼女が犯罪史の表舞台に登場する事三度に渡り。 その短い生涯に於いては多くの奇怪な謎が残されたまま 今だ完全には解明されていないのである。) (初舞台「パパの幸せを描いてあげる…」en 21 Novermbre 1887) 実父『Joseph Malebranche』の凄惨な変死事件 証拠不十分及び、年齢に対する 殺害遂行能力に疑問の声が上がる。 現実と幻想の境界を認識出来ていない類の言動を繰り返し、 行動にも尋常ならざる点が多々見受けられた…。 (識られざる幕間劇) 鮮朱から冷蒼へ(De rouge vif au bleu froid)移り変わる 舞台の上に女優(Actrice)を呼ぶ 街角の影(Silhouette)手招くのは 闇(Tenebres)を纏った貴婦人(Damenoble) 素早く抱き寄せ 首筋に熱い接吻(Baiser) 少年(Garcon)の液体(Sang)は仄甘に 血赤色(Rouge)の陶酔感(ゆめ)を紡ぎ 永遠(とわ)の夜(Nuit)に囚われた 花(Fleur)は咲き続ける… (二度目の舞台「もう一度この手で彼女を…」en 30 Juillet 1895) 養父『Armand Ollivier』の手による絞殺・死体遺棄未遂事件 深夜、半狂乱で笑いながら庭に穴を掘っている所を、 近隣住民の通報によって駆けつけた警察官に拠り逮捕。 その後、『Ollivier』は獄中にて完全に発狂した…。 (識られざる幕間劇) 鮮朱から冷蒼へ(De rouge vif au bleu froid)移り変わる 舞台の上に女優(Actrice)を呼ぶ 街角の影(Silhouette)佇むのは 闇(Tenebres)を纏った令嬢(Mademoiselle) 激しく愛して 花弁(Un petale)が堕ちるまで 女(Michele)の勘を甘くみないで 貴方(Monsieur)が愛してるのは しなやかな若い肢体(Jeunesse corps) それは…『私』(Bobo)じゃない… (三度目の舞台「少年の液体は仄甘く」en 4 Fevrier 1903) 『Michele Malebranche』による青少年連続拉致殺害事件 『Rouen』郊外の廃屋にて多数の腐乱死体が発見される。 当時行方不明となっていた十三人の少年達は、変わり果てた姿で 干亁びたような老婆『Michele』の遺体に折り重なっていた…。 (自称…天才犯罪心理学者『M.Christophe Jean-Jacques Saint-Laurent』曰く) 「彼女がどんな魔法を駆使したのか、それは私が識り及ぶ所ではないのだが、 殺害動機という観点でのみ論じるならば、答えは明白である言わざるを得ない」 「彼女は、自らを閉じ込め狭い檻の中から抜け出したかったのでしょうな…それも極めて偏執的なまでに。 …しかし、残念ながらその願望は生涯叶う事は無かった。 …そして、死後一世紀を経過した今でも、彼女はその檻の中にいる…」 「…何故そんな事が断言出来るのか?…良い質問だ。よろしい、誤解を招く事を承知で、 この『Christophe Jean-Jacques Saint-Laurent』あえてここで公言しておこう。 我々もまた、彼女と同じ檻の中にいるからだと…」 (『Michele Malebranche』の手記に遺されていた詩の断片) 檻(Cage)の中で咲き乱れ 枯れ朽ち果てる前に 愛(Amour)を失くしたこの世界に… 捧ぐ…お別れの挨拶(Au revoir) ~連作幻想戯曲『檻の中の花』 (著)Noel Malebranche
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辿りつく詩 Pico Magic←クリックで前画面に戻る 天才と謳われし詩人がいた 彼の名はバラッド 本名は不明 今となってはその事実さえ歴史の闇の中… 後の世に 彼の再来と謳われる 盲目の詩人 ルーナは 静かに唇を開いた… これより歌うは…ある娘が 大切なモノに辿りつく迄の詩 苛酷な旅よ 困難な途よ それでも娘は決して諦めなかった 物語は運命を呪うより 苦しくとも詩い続ける途を選ぶ いづれ歴史が全てを葬りさろうとも 今は唯…瞳(め)を閉じて聴いておくれ 愛しい人よ アナタは何処に 手掛かりひとつなく 孤独な旅の 道連れの詩は 遠い空へ 霞んで消えた 天堕つる雨 手の平に 零れ落ちた雫(なみだ)… 幾つもの深い森を抜けて 険しい山を越え 町から街へ 知人(ひと)から他人(ひと)へと 想い人を 尋ね歩いた 天翔ける追想(ゆめ) 星空に 誓った接吻(やくそく)は… 「嗚呼…エンディミオ…」 虚ろな世界を 夕闇が包み込む 帰れぬ私は 独り何処へ往く 予言書が肯定する史実 争いの歴史 戦禍という名の爪痕 大地を灼き尽くす焔 家族…恋人…愛する者の消息も知れず 多くの者達が為す術もなく引き裂かれた時代 娘の旅は 道連れとなった詩を遡るように とある城で牢番をしていたと言う男へ そして…推測から確信へと辿りついてしまった 切なくも懐かしき調べ その詩を綴ったのは… 挫けそうな私をいつも支えてくれたのは 恋人(アナタ)が最期に遺してくれた この名も無き詩よ 「運命よ…例えお前が瞳から光を奪い去ろうとも、この唇からは詩を奪えない…」 辿りつく詩は 夕闇に陽を灯し 枯れてなお花は 凛と其処に咲く 嗚呼…吹き荒れる悲しみの… 嵐が訪れ 全て薙ぎ倒しても 大切なモノは 絶えず此処(ここ)に在る ──大切な人の 辿りつく詩… 君よ…大切なモノに辿りつく途を見つけたら もう迷うことなかれ ──大切な人の 辿りつく詩… 例え茨の途であろうとも 歌をくちずさめばそれもまた楽し ──大切な人の 辿りつく詩… 詩えない人生になど 意味はないのだから… ──大切な人の 辿りつく詩…
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エピソード3:闇の紳士録~召喚という儀式 リヴァイアサン/終末を告げし獣←クリックで前画面に戻る もう一つの、19世紀ロンドン… 街角に立ち花を売る 華やかな女達を 切り裂いた《刃物》(やいば) 彼が言うには 「ボクじゃない! ボクがやったんじゃない!!」 ──別人格が殺ったと宣う《連続殺人鬼》(Serial Killer) 片面透明鏡(Magic Mirror)越しに訊く 和やかな彼女の名は 「海月、アイリーン、ノリコ、鈴々、綾香、etc...」←56重人格 ──多重人格の暫定的な《記録保持者》(Record Holder) 豪華絢爛(Gorgeous)に飾られた 闇に近い大使館 向かい合った二人の 初老を過ぎた男女 紳士は手に紳士杖(Stick) 淑女の方は車椅子 その後ろで黑衣の 男が凜と睨む 「…移民との共存には、ルールがある!」 「…むしろ、ルールに従わないのは、あなた方のほうだ!」 「…私たちは、契約を容認していない!」 「…だから、先日申し上げたでしょう!? 『宣戦布告』だと!」 嗚呼…平行線を辿る議論 交涉虚しく《決裂》(Break Out) 光側の勢力 vs 闇側の勢力 …戦いは既に始まっている! (The lightside the darkside... the fight already start!) 失意に濡れている 橫顔は誰かと同じ… 殺意に摇れている 橫顔は誰かと同じ… 吹き荒れる民営化による 《企業経営再構築的解雇》(Restru)の嵐 憎悪の海を彷徨う小舟に 手を差し伸べたのは 「殺せば?」と言う少年の囁き… 民営化が彼を殺すのか? それとも彼が民営化を殺すのか? (That s who privatization killed him or that he killed privatization?) 民営化が彼を殺すのか? それとも彼が民営化を殺すのか? (That s who privatization killed him or that he killed privatization?) ──そして男は紳士録を手に取った………
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Baroque Elysion ~楽園幻想物語組曲~←クリックで前画面に戻る 「彼女こそ…私のエリスなのだろうか…」 主よ、私は人間(ひと)を殺めました。 私は、この手で大切な女性を殺めました。 思えば私は、幼い時分より酷く臆病な性格でした。 他人というものが、私には何だかとても恐ろしく思えたのです。 私が認識している世界と、他人が認識している世界。 私が感じている感覚と、他人が感じている感覚。 『違う』ということは、私にとって耐え難い恐怖でした。 それがいづれ『拒絶』に繋がるということを、無意識の内に知っていたからです。 楽しそうな会話の輪にさえ、加わることは恐ろしく思えました。 私には判らなかったのです、他人に合わせる為の笑い方が。 いっそ空気になれたら素敵なのにと、いつも口を閉ざしていました。 そんな私に初めて声を掛けてくれたのが、彼女だったのです。 美しい少女(ひと)でした、優しい少女(ひと)でした。 月のように柔らかな微笑みが、印象的な少女でした。 最初こそ途惑いはしましたが、私はすぐに彼女が好きになりました。 私は彼女との長い交わりの中から、多くを学びました。 『違う』ということは『個性』であり、『他人』という存在を『認める』ということ。 大切なのは『同一であること』ではなく、お互いを『理解し合うこと』なのだと。 しかし、ある一点において、私と彼女は『違い過ぎて』いたのです。 狂おしい愛欲の焔が、身を灼く苦しみを知りました。 もう自分ではどうする事も出来ない程、私は『彼女を愛してしまっていた』のです。 私は勇気を振り絞り、想いの全てを告白しました。 しかし、私の想いは彼女に『拒絶』されてしましました。 その時の彼女の言葉は、とても哀しいものでした。 その決定的な『違い』は、到底『解り合えない』と知りました。 そこから先の記憶は、不思議と客観的なものでした。 泣きながら逃げてゆく彼女を、私が追い駆けていました。 縺れ合うように石畳を転がる、《性的倒錯性歪曲》(Baroque)の乙女達。 愛を呪いながら、石段を転がり落ちてゆきました……。 この歪な心は、この歪な貝殻は、 私の紅い真珠は歪んでいるのでしょうか? 誰も赦しが欲しくて告白している訳ではないのです。 この罪こそが、私と彼女を繋ぐ絆なのですから。 この罪だけは、神にさえも赦させはしない……。 「ならば私が赦そう…」 (「歪んだ真珠の乙女、歪なる日に死す…(Baroque vierge, baroque zi le fine...)」) (「歪んだ真珠の乙女、歪なる日に死す…(Baroque vierge, baroque zi le fine...)」) (「歪んだ真珠の乙女、歪なる日に死す…(Baroque vierge, baroque zi le fine...)」) (「歪んだ真珠の乙女、歪なる日に死す…(Baroque vierge, baroque zi le fine...)」) ──激しい雷鳴 浮かび上がる人影 いつの間にか祭壇の奥には『仮面の男』が立っていた──
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エピソード2:ハルトゼーカーの小人~少女曰く天使 リヴァイアサン/終末を告げし獣←クリックで前画面に戻る あかねは…天使だと思う… 《舖装道路》(Asphalt)には天使の落書き それは少女のひとり遊戯(あそび) 小さな背中に翼を隱し この廃墟で風を待っている 少女の蝋燭が灯った時に 母親の蝋燭は消えてしまった… この世に灯(とも)る 灯(あか)りの数が決められて居るなら私は 何を照らす為に在るの? 《薄暗い部屋》(Dark Room)では天使の囁き それも少女のひとり遊戯(あそび) 小さな瞳に光を宿し この廃墟で彼を待っている 少女は父親の顏さえ知らない 母親は顏以外ろくに知らない… この夜に灯(とも)る 灯(あか)りの数が決められて要るなら私は 誰を照らす為に在るの? 母は…鳥に導かれて帰り 私は…彼の手をとっている… 親子にはなれなくても 家族にはなれるの? 兄妹にはなれなくても 家族にはなれるの? 恋人にはなれなくても ずっと彼の傍にいたい 《彼と私と世界が織りなす物語》(しゅうまつ)の行方を見届ける……
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[816p] 雷神の左腕 Chronicle←クリックで前画面に戻る こんな嵐の夜は 傷痕が疼く 右腕を引き千切る様な 在るはずの無い痛み 誰に話すこともなく 男はひとり苦惱している 残った左腕で何を為すべきかを… 不吉な予兆は 日に日に影を色濃く落とす 確實に その時が近づいている あの日と同じ嵐の夜 男は人知れず旅立った 覺悟は決まっている まだ左腕がある… 男は扉を必死で押さえていた 扉の向こうは闇 邪悪な力が溢れ出ようとしている それを左腕で必死に抑えていた もうダメだ…右腕…右腕さえあれば… 男が諦めかけたその時 薄れゆく意識の中 温かい光を感じた 右手に槍を掲げ 嵐の中幾千の人々が祈っている… あの時の子供達は皆 大人になった 雷神は右腕を失い 世界は生まれ変わった 右手が蒔いた種を育てたのは左手 そして美しい花がさく 幾千の花が咲く… 彼には勇敢な左腕と 幾千の右腕がある 決して負けはしない そんな想いが歴史を紡ぐ… …やがて時は流れ… 「ねぇおじいちゃん、どうして?雷神様には、右手が無いの?可哀想だよ…」 と街角の子供は問う… 子供の小さな手を取り 老人は微笑んで答える 「雷神様の右手は、今もここにあるよ…ほれ、その右のポッケの中にも…」
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雷神の左腕 Chronicle 2nd←クリックで前画面に戻る 第一巻 816ページ… こんな嵐の夜は 傷痕が疼く 右腕を引き千切る様な 在るはずの無い痛み 誰に話すこともなく 男はひとり苦惱している 残った左腕で何を為すべきかを… 不吉な予兆は 日に日に影を色濃く落とす 確實に その時が近づいている あの日と同じ嵐の夜 男は人知れず旅立った 覺悟は決まっている まだ左腕がある… 男は扉を必死で押さえていた 扉の向こうは闇 邪悪な力が溢れ出ようとしている それを左腕で必死に抑えていた もうダメだ…右腕…右腕さえあれば… 男が諦めかけたその時 薄れゆく意識の中 温かい光を感じた 右手に槍を掲げ 嵐の中幾千の人々が祈っている… あの時の子供達は皆 大人になった 雷神は右腕を失い 世界は生まれ変わった 右手が蒔いた種を育てたのは左手 そして美しい花がさく 幾千の花が咲く… 彼には勇敢な左腕と 幾千の右腕がある 決して負けはしない そんな想いが歴史を紡ぐ… …やがて時は流れ… 「ねぇおじいちゃん、どうして?雷神様には、右手が無いの?可哀想だよ…」 と街角の子供は問う… 子供の小さな手を取り 老人は微笑んで答える 「雷神様の右手は、今もここにあるよ…ほれ、その右のポッケの中にも…」
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黒の予言書 Chronicle 2nd←クリックで前画面に戻る 幻想物語組曲…クロニクル世界 それは…歴史を辿る少女と世界の物語 詠いたい詩があるんだ…辿りたい途があるんだ… 守りたい丘があるんだ…誇りたい薔薇があるんだ… 収めたい戦いがあるんだ…聴かせたい歌があるんだ… 語りたい航海があるんだ…掲げたい右腕があるんだ… どんな時でもボクらは諦めない 歴史の彼方 遠くて近いソラ キミとの約束 受け継がれる想い 終わらないボクらの系譜(クロニクル)… 「<黒の神子>(ルキア)よ…私は悲しい…! 君ならば書の真理が理解できると思っていたのだがねぇ… まぁ良い…歴史を変えられると思い上がっているのなら… いつでも掛かって御出でなさい…」 <黒の予言書>(ブラッククロニクル) 物心付いた時 母は既に居なかった 仄かな哀しみは 優しい子守唄… ──ボクらの道はどこまでも往けそう 生まれてくる前に 父も既に居なかった 確かな憎しみは 激しい恋心… ──何処で見つかる何を裏切る 違う星を抱いて 生まれてきたボクらも現在(いま)は 同じソラに抱かれてる それなのに…それなのに… あの頃ボクらが夢見てた 未来へ駆ける白馬を 追い駈ける影が在ることも 識らなかったボクらを乗せて 疾って往くよ…予言された終焉へと… <黒の予言書>(ブラッククロニクル) <黒の予言書>(ブラッククロニクル)それは「存在してはならない書物」 とある予言書崇拝(カルト)教団の施設より押収された 全二十四巻から成る黒い表紙の古書 そこに記されていたのは 有史以来の数多の記録 ある種の整合性を持つ 歴然とした年代記 それを史実と認めるならば 我らの肯定してきた歴史とは何なのだろうか? 書の記述は未来にまで及び 一つの相違(しゅし)に 複数の学説(は)を芽吹かせ 蟲惑の論争(はな)を咲かせる その最大の論点は 近い未来(さき)この世界が 終焉を迎えるという<史実>… 何処までが味方で何処からが敵だ? そこを見誤ると歴史に屠られる 各々で勝手に境界を敷いてる 白地図に刻むは争いの軌跡だ 嗚呼…狭い…ここは何て狭い世界だ… ──ジャスティス 敵は全部殺すんだ 盟友(とも)よそれで一時安心だ (「幸セカイ? 嗚呼…シアワ世界? 死逢ワ世界? ソレデ…幸セカイ?」) けれど味方も敵になるんだ ならば先手打って殺すんだ (「幸セカイ? 嗚呼…シアワ世界? 死遭ワ世界? ホント…幸セカイ?」) しかし敵は無くならないんだ だから怯えながら暮らすんだ (「幸セカイ? 嗚呼…シアワ世界? 死逢ワ世界? ソレデ…幸セカイ?」) されどそれを繰り返すだけだ それが幸せを掴む途だ (「幸セカイ? 嗚呼…シアワ世界? 幸セヲ掴ム途ダ…」) 間違ってる そんな論理は 間違ってるんだ この世界を 売ろうとしてる 奴らがいるんだ 気付くべきだ 気付いたなら 戦うべきだ たった一羽 時風(かぜ)に向かう 白鴉のように あの頃ボクらが夢見てた 未来へ託した地図を 描き換える影が在ることも 識らなかったボクらを超えて 疾って往こう…予言にない<ハジマリ>へと… <黒の予言書>(ブラッククロニクル) 物心ついた時 母は既に居なかった… 病死だとボクに告げたのは 孤児であるボクを引き取り養育した組織だった 組織には似たような奴らが何人も居た やがて組織に疑問を抱いたボクらは組織から逃亡した…
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雷神の系譜 Elysion ~楽園への前奏曲~←クリックで前画面に戻る 世界を救いし隻腕の英雄亡き後 邪神が封印されし地に街を築き 自らが結界の役割を果たし 永き平和への礎と成す… 誇り高き右腕に刻まれし雷の紋章(あかし) 彼の者達の名は 雷神の民 伝承の謎 紋章の秘密 少年が描く軌跡 雷神の系譜 弱い者ほど徒党を組み 身代わりの羊を捜す 愛を知らない幼き日々は 灼けた石の痛み ひとり唇噤んだまま 膝を抱えて耐えていた 雨も宿ればいづれ過ぎ去る 嵐もまた然り されど輝やかざる紋章(しるし) 本当の強さって何だろう? 差し出された少女の小さな手が とても大きく見えた… 黙したまま何も語らぬ歴史の手の平の上で 出会ってしまった少年と少女の物語 十年の歳月も一閃の雷が如く 過ぎ去ってしまえば刹那 今…黒の歴史が再び動き出そうとしている… 遠い空見上げて この胸を焦がす 浮かぶのは彼女の 愛らしい笑顔だけ 適わぬ想いと 識っていながら… 麗しの君は何故 一族の長の娘 部族一強き者の許へ 嫁ぐこと定めしは 変えられぬ民の掟 嗚呼…雷(ちから)無きこの腕じゃ 君のこと護れない? 想いなら誰にも負けないと 叫んでもその言葉 虚しくも風に消えた… 期は満ちようとしていた 長の娘も今年で婚礼を定められし齢十六 その誕生の日が差し迫り 一族の猛者達は競って名乗りを上げた 期は満ちようとしていた 邪悪なる波動が街全体を包み込み 空に立ち込めたる暗雲は <三度目の嵐>の訪れを告げようとしていた… (「どうなされました?お婆様…」) 「おぉ…何ということじゃ…!黒き法衣(ローブ)を纏いし者達の影が見える… 予言書の使徒、奴らを封印の深奥へ行かせてはならん、 邪神の封印を解こうとしておるのじゃ…! いまや雷神様の血も薄れ、我らに扱えるは小さき雷のみ… あぁ恐ろしいや…!天地を揺るがす強大な力じゃ…来るぞ…あぁ来るぞ…!」 地を割る咆哮 天を裂く爪牙 烈火の如く燃えさかる六対の翼 暗黒を宿した瞳に魅いられただけで 勇猛なる戦士が次々と倒れていった… 嗚呼…人間(ひと)とは神の前では かくも無力なモノなのだろうか… 誰もが深い絶望に呑まれかけていたその瞬間(とき) 一際眩い閃光が雷(ちから)無き青年の体を貫いた… 「覚醒めよ…勇敢なる右腕を持つ者よ… 直系の雷(ちから)を受け継ぎし者よ… かつて私は邪神(やつ)を封印せし折、雷の槍を放ったが故右腕を失った… 今その雷(ちから)を開放すれば、右腕はおろか全身が吹き飛ぶやも知れぬ… 御主にその覚悟があるか? …ならば今こそ覚醒めよ<雷神の右腕>よ!」 「ひとりでは耐え切れぬ、雷(ちから)でもきっと、ふたりなら大丈夫、私は信じる!」 暗雲を貫く雷 あの日出会った少年と少女は 今…二つの紋章(しるし)重ね合わせて 輝ける未来(とき)を紡ぐ… 「…ちゃん…ねえ…お婆ちゃん…お婆ちゃんったらぁ!」 「どうしたの?それからお話どうなったの?」 「おお…そうだったねえ、ごめんよ」 「その後、雷神様が邪神をやっつけたんだよね?ね?」 「さて、どうだったかねえ…昔の話だからもう忘れちゃったねえ…」 「えー、そんなのずるいよぉ」 …そう言って微笑んだ祖母の瞳(め)は とても優しい色をしていた …その時の事は今でも印象深く覚えている …私は信じているのだ 雷神の系譜は途絶えていないのだと… 受け継がれるモノ…受け継がれざるモノ… 暗雲を貫く光を翼に受け…その白鴉は羽ばたいて往く…
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[324p] アーベルジュの戦い Chronicle←クリックで前画面に戻る 「…アーベルジュ」時代が求めた英雄 それとて満ち足りた事ではない いや むしろ欠けてさえいる 大切な何かを置き忘れてきてしまった… 「…アーベルジュ」理由などに意味は無い 斬ってしまえば同じ 悪意なき剣など無し 身を寄せる場所もなく ただ血の雨の中を駈け抜けた時代… 「…アーベルジュ」繰り返す痛み 願わくば 戻りたいとさえ想った 何も知らなかったあの頃に 何一つ歴史は変わらないとしても… …最初の惨劇… 「若者よ臆するな、震える膝を鞭打って進め… 迫りくる敵軍は五千、何としてもこの森で食い止めろ…」 幼き日の思い出よ 泣き虫だった少年は 騎士の誇り 信念を胸に 絶望が渦巻く戦場へ… その身朽ち果てようとも 守りたいものがあった… 母さんと木の実を拾った森… 父さんと釣りをした川… 君と約束を交わした丘… 幼き日の思い出よ あの夏の少年は 右手に剣 鈍い光を放ち 死神が招く戦場へ その身朽ち果てようとも 守りたいものがあった… 彼は逃げない 運命は誰を選ぶ… 彼は逃げない 歴史は何を紡ぐ…